突撃インタビュー
第46回 突撃インタビュー「平田コーチ・樋口コーチ」
~コーチとしてJX-ENEOS野球部のために~

社会人野球ファンの皆さん、そしてJX-ENEOS野球部を応援してくださる皆さん、今年もよろしくお願いします。2011年も年明け早々からグラウンドには元気な声がこだましており、また新たな歴史を築いてくれることが期待できそうです。さて、今回の『突撃インタビュー』は、昨年末から動き始めた新体制で、コーチに就任した平田大門、樋口渉両コーチが登場。指導者として迎えるシーズンについて語っていただきました。
まずは、コーチ就任の経緯についておきかせください。

- 平田
- 「都市対抗予選を終えた頃だったと思うんですが、監督から『選手としては今年が最後のつもりでやってくれ』と言われました。だから、日本選手権までは精一杯プレーして、シーズンが終わったら気持ちを切り替えて社業で頑張っていこうと。そう思っていたら、シーズン終了後にコーチへの就任を言われました。すっかりチームを離れるものだと思っていたので、少し驚いたというのが正直なところでした。時間が経つと、『自分でいいのかな』という戸惑いを感じましたが、今はもう、選手時代に応援してくれた皆さんや会社に恩返しをするつもりで、しっかりやっていこうと思っています。」

- 樋口
- 「僕の場合は、シーズン中にはまったく言われていなくて、日本選手権の準決勝に負けて宿舎に帰ったあと、監督の部屋に呼ばれて言われました。現在のチームは若いので、27歳と言っても上のほうになりますから、現役引退に関しては心の準備というか、いつ引退を通告されても悔いのないようにプレーしてきたつもりです。実は、日本選手権の時、僕は最後の打者になってしまったんですけど、打席に入る前に監督が来られて、『最後の打席のつもりでいけ』と言われたんです。その時は、『何だろう。今年で引退なのかな』くらいにしか思いませんでしたが、今から思えば本当に最後の打席だったんだな、と。打てなかったのは自分の力不足ですけど、監督から言われて考えてしまったのも原因のひとつじゃないか。本当に最後だったのなら、黙って打たせてほしかったと思いました(笑)。」
平田さんは28歳、樋口さんは27歳でのコーチ就任です。最近の社会人野球では現役引退もコーチになるのも年齢的に早いという印象ですが……。「まだ現役でやりたかった」というのが本音なのでしょうか。

- 平田
- 「まだ体は動きますけど、選手への未練はまったくなかったですね。大学を卒業して社会人になる時点で、遅かれ早かれ仕事に就く日がやって来るのはわかっていたことですし、それまで一生懸命プレーしようと決めていましたから。僕が入社した2005年、シーズンが終わると高松さん(前コーチ) が引退されたんですが、まだ30歳で現役バリバリでしたからね。プロならば、完全実力主義で40歳を過ぎてもプレーする選手はいますが、社会人、特にうちのチームの場合は仕事に就くタイミングも監督やコーチが考えてくれています。それが自分の思いとはズレていたとしても、引退を受け入れて仕事に就き、活躍されている先輩ばかりですから、自分もそうしていこうと考えていました。」

- 樋口
- 「社会人野球界全体で見れば早いですよね。同期入社の山岡や髙橋は今年も現役ですし、他チームには僕より年上の選手がたくさんいますからね。選手に未練がないと言えば嘘になるでしょう。でも、気持ちとしては平田さんと同じです。引退を通告された時、監督から『コーチとしてチームに残ってもらいたい』と言われ、しばらく考える時間をいただきました。僕は、本当は引退通告をシーズン前にしてもらいたいと思っていたんです。なぜなら、最後のシーズンとわかっていれば、自分が先輩方から学んできたことを1年間のうちに後輩に伝えられますから。だから、突然の引退通告で『後輩に伝える時間がなくなっちゃったな』と思っていたところに、コーチ就任の打診をしていただいたので、『それならコーチとして後輩たちに伝えていこう』と思えたんです。」
まだコーチとして日も浅いと思いますが、コーチとしての姿勢や、こういうコーチになろうというものがあれば聞かせてください。

- 平田
- 「僕はもともと後輩たちとよくコミュニケーションを取ってきましたし、その中で自分のプライベートなことも話していましたが、そういうことはできなくなるな、と。公私ともコーチという自覚を持って選手と接していかなければならないと思っていますけど、会話は大切にしていきたいですね。年齢が近い分、選手たちも考えていることや悩んでいることを打ち明けやすいのかな、とも思いますし。それと、一番大切にしていきたいのは、練習の時から監督の思っていること、考えていることを察知して、先に先にと行動していくことですね。それが最も難しいのかもしれませんけど。」

- 樋口
- 「まず、常に心に置いておきたいのは、選手のためにやっていくということですね。時には、選手に対して厳しい言葉をかけたり、非情な態度で接する場面もあると思うんです。そういう時に、選手を思いやる気持ちがないと、こちらの本当の思いは伝わらないと思うんです。『何だよ、偉そうに』と思われるだけで。だから、新人に対しては挨拶や返事、そういう基本的なところから細かく指導し、当たり前にできることが成長につながるのだということを理解してもらいたいですね。」
実際に、コーチとして動かれるようになってからの率直な感想を。

- 平田
- 「とにかく、時間が経つのが早いと感じるようになりました。」
- 樋口
- 「そうですね。選手の時は一日の練習が終わると肉体的に疲れていましたけど、コーチになってからは精神的な疲労があります。練習の時間配分やノックの練習など、選手たち以上に僕らが覚えていかなければならないことが多いですからね。」
- 平田
- 「樋口とは選手の頃からよく話していたので、二人で話し合っている時間が多いですね。練習メニューを考える時なども、相談し合っています。」
お二人がコーチになって目指すのは、どんなチームでしょうか。

- 平田
- 「若い選手が多くて元気がいいのが特長ですが、その選手たちが順調に成長できるかどうかが、今年を含めたチームの将来を左右すると思います。ですから、その若い選手たちの成長を精一杯サポートして、ひとりでも多く社会人を代表するプレーヤーにしていきたいですね。」
- 樋口
- 「コーチというのは、選手の成長にヒントを与え、大切なことを気付かせていくのが役割だと思います。選手のためなら、いい意味で嫌われ役になることも必要でしょうね。また、JX-ENEOSがこういうチームになっていく、ということははっきりと言えませんが、選手一人ひとりが自分の野球人生を大事にする気持ちを抱き、その中でどこまでチームのために動けるか、犠牲になれる心を持てるかがカギになると思います。」
最近はJABA大会に優勝し、都市対抗予選の前に日本選手権への出場権を獲得するシーズンが続いていますが、そうした戦いぶりを今年も期待してもいいですね。

- 平田
- 「はい、頑張ります。そのためにも、若い選手がのびのびとプレーし、自分の力を出せるようにサポートしていきます。あとは、細かなことを監督に言わせるのではなく、僕や樋口が気付いて指摘していく。そういうことにも気をつかっていくつもりです。」

- 樋口
- 「選手時代を振り返っても、JABA大会に優勝するとチームが上手くまわっていきますからね。ただ、最大の目標は都市対抗に出場して優勝すること。そこへ向かって一歩ずつ進んでいきたいですね。試合では、平田さんが三塁ベースコーチに立つと思いますので、僕はベンチで監督の考えを先回りし、代打の準備などをしっかりやっていきたいと思います。」
ファンの皆さんと喜び合える結果が残せるよう、頑張ってください。ありがとうございました。
若い二人のコーチは、これまで以上にチームに活力を与えてくれるのではないでしょうか。2011年のシーズンも、JX-ENEOS野球部の戦いに注目してください。
ENEOS TV
ENEOS TVでは、今回取材した樋口コーチ・平田コーチの意気込みをの意気込みを動画でご紹介しております。
